歯周病治療
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コンビネーション歯周病治療 ~5つの多角的処置~
マミー歯科クリニックでは、様々な歯周病治療法を取り入れながら、歯を失う原因のトップとも言われる歯周病治療に真正面から取り組んでいます。初期段階では痛みを生じにくく、自覚症状が出にくいことから、治療が遅れがちになってしまいます。定期検診などを活用し、自ら意識してお口環境を整えることが大切です。ここでは、多角的な切り口から挑む当院の歯周病治療について、その特徴をご案内いたします。
歯周病の安定期治療が保険適用で受けられるようになりました
2017年春、当院は「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の認定歯科医院として厚生労働省に認められました。
これにより当院では、これまで自費診療として受診するしかなかった歯周病の安定期治療を健康保険を適用して受診することができるようになりました(受診条件があります)。
市川市妙典では、このかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の認定を受けている歯科医院、つまり、歯周病安定期治療を保険で受診できる歯科医院は、ごくわずかです。
特に、重度歯周病の患者様には非常にメリットのある制度です。ご興味のある方は、ぜひスタッフまでお尋ねください。
① ヤグレーザーによる歯周病治療
当院では、ヤグレーザーを駆使した歯周病治療を行っています。
ヤグレーザーは歯科用のレーザーの中で唯一硬組織を削ることが認可されており、歯周ポケット内に蓄積した歯石をほとんど痛みなく除去することが可能です。
また、レーザーを照射することによって歯周ポケット内の殺菌をはじめ、歯根に沈着した歯周病菌の内毒素の無毒化、バイオフィルムの破壊などができるため、歯周病を効率よく改善することができます。
さらに、外科処置の際は短時間で不良肉芽組織(炎症が起きている歯肉)を除去することができ、止血効果もあるなど、低侵襲な歯周病治療が期待できます。
② 内面からのアプローチ「歯周内科治療」
歯周内科治療は、従来の局所的な治療法ではなく、歯周病の原因菌の種類や数を特定し、それに対する内服薬や効果の高い歯磨き粉を使用する治療法です。根本原因を突き止め、それに内面から対処する治療になるため、お口環境全体の歯周病菌に広く行き届き、歯周病完治に大きく貢献します。
当院では、このような「歯周内科治療」の他、同様に注目を集める最先端の「光線力学療法」も取り入れ、これに従来の歯周病治療(スケーリング、ルートプレーニング、外科処置等)を併せていくことで、歯周病へのアプローチを強化し、歯周病完治を目指しています。
③ 精密な審査診断(デンタル14枚法)
歯周病学会や臨床歯周病学会では、10枚~14枚法でのレントゲン写真の取得を歯周病の状態把握のための正式資料としています。これは、お口の全体像を把握するパノラマレントゲンでは、歯一本一本の状態把握までは困難なことを示唆しています。
当院では歯周病学会や臨床歯周病学会の基準に沿う形で、14枚法でのレントゲン撮影を行ない、精密な審査診断を実施しています。なお、当院では放射線被爆の少ないデンタルレントゲン機器を使用していますので、身体への影響面でもご安心いただけます。
④ 歯科衛生士の担当制
当院では、歯科衛生士をそれぞれの患者さまに担当制としてお付けし、各患者さまのお口環境の状態把握や治療プランにブレが生じないような配慮をしています。
歯科衛生士は、国家資格として認められているもので、主に予防処置の面で効果的な専門知識や技術を有しています。毎回歯科衛生士が変わるようなことがないため、マンツーマンで患者さまのホームケアなどについてもアドバイスさせていただくことができ、お口環境正常化へのモチベーションが高められます。
このような面からも、効果的に歯周病治療が実現するような工夫をさせていただいております。
※お口の状態、予約状況、曜日などにより担当が変わることがあります。
⑤ 光線力学療法(低侵襲なペリオウェイブ)
これまでとは全く異なった新しい歯周病治療法が、PDT(Photo Dynamic Therapy=フォトダイナミックセラピー)と言われる「光線力学療法」です。
光によって活性化するバイオジェル(光活性剤)を歯周ポケットに注入し、ここに「ペリオウェイブ」と呼ばれるレーザーを照射させます。
レーザー照射により、バイオジェルが化学反応を起こし、活性酸素が生成され、患部の除菌が実現します。
滅菌効果が非常に強力なため、細菌感染との闘いである歯周病治療で高い効果が認められているものです。
日本人成人の約80%は歯周病!?
日本人成人の約80%は、何かしらの歯周病を患っていると言われています。これは初期段階では自覚症状が出にくいため、歯茎が大きく腫れたり頻繁に出血するようになるまで放置されてしまうことと大きく関係があります。「毎日丁寧に歯磨きをしているから大丈夫」とお考えになる方も多くおられますが、残念ながら歯磨きだけでは歯周病ケアは不十分です。ぜひ定期検診をご活用いただき、ご自身のお口環境を客観的な視点で把握するようにしてください。早期発見、早期治療が何より大切です。
歯周病は見た目にもわかりづらい!歯ぐきの下の歯石の恐ろしさ!
こちらの患者様のお口の写真を見ると、歯ぐきも腫れていないですし、歯石もついているわけではないので一見、健康なお口に見えます。が、しかし、レントゲンで見てみると・・・
レントゲンでは右上の歯と左上の奥歯を支える骨がほとんど溶けてしまっていたのです(レントゲンで黒い影の部分です。何もないとレントゲンでは黒い影のようにうつります)!原因は歯周病です。目に見えない歯ぐき下の方に歯石が溜まって炎症を起こし、骨を溶かしてしまっていたのです。ここまで進行しても、ご本人に自覚症状は全くありませんでした。
歯ぐきの下の歯石は目では見えません。ですから皆さん気付かず放置して、このようになるのです。よく「初診時にレントゲンを撮って検査するのはどうしてですか?虫歯治療だけお願いしたいのですが。」と初診の患者様から質問されることがありますが、レントゲンを撮って検査するのはこういった箇所がないか診断しているからです。こういったことの予防として定期的に歯科医院にて予防歯科や検査を受診することが大事なのです。
歯周病と糖尿病の類似性と相互作用
歯周病は、自覚症状が出にくい病ですが、同様に初期段階で気づきにくいものに糖尿病があります。多くの方が患っているものの、自覚し始めた時にはある程度症状が悪化していることも共通しています。また、歯周病と糖尿病はお互いに悪影響を与え合う「悪い友達関係」としても知られているため、より意識して対処する必要があります。
歯周病と糖尿病は「負のスパイラル」
下記をご覧ください。歯周病は糖尿病を悪化させ、糖尿病も歯周病を悪化させてしまいます。視点を変えてみれば、歯周病を改善していくことで、糖尿病の症状が緩和する可能性もあります。お心当たりの方は、歯周病治療のこのような副次的効果にも注目してみてください。
一般的な歯周病治療
歯周病の治療では、まず歯周病の進行度合いを見極めるため、歯と歯茎の間の歯周ポケットの深さが測定されます。その結果をもとに、各症状段階に合わせた最適な治療法が選択されていきます。
歯のクリーニング(軽度の歯周病症状)
歯周病の症状が軽度の場合、歯のクリーニングを実施し、歯と歯の間の歯石や歯の表面にこびりついているバイオフィルムを取り除きます。
数回歯医者さんに通っていただければ、お口環境がすっきりと整い、歯茎が引き締まっていき、出血も生じなくなっていきます。
ルートプレーニング(中度の歯周病症状)
歯周病の症状が中度の場合、ルートプレーニングとよばれる処置を行ないます。
イメージ図のように、専用の器具で歯と歯茎の間にこびりついてしまった歯石を除去する必要があります。
歯茎の奥に器具を差し込むため、ある程度の痛みを伴いますので、麻酔をして処置を行ないます。
歯周外科・歯周再生療法(重度の歯周病症状)
歯周病の症状が重度の場合、ルートプレーニングでも届かない歯茎の奥深くにまで歯石が張り付きます。これを放置した場合、骨が溶けてしまうこともあります。治療は外科処置となり、歯肉を切開し、歯の根元から歯石を除去します。もちろん、麻酔をして治療を行ない、切開部分は再度縫合します。場合により、歯周再生療法なども取り入れますが、いずれの場合も治療期間が長引き、身体的な負担も生じてしまうため、こうなる前の段階で手を打つことが大切です。
市川市妙典で歯周病治療や歯周病予防をお考えの方へ
マミー歯科クリニックでは、歯周病の治療とともに歯周病予防にも力を入れ、患者様のお口環境を健康な状態に維持できるように努めています。症状が進んでからの治療でなく、定期的な診断で早期発見を心がけていただくことが、何より患者様ご自身の未来につながります。歯茎の状態に不安をお持ちの方、ぜひ一度当院をご受診ください。市川市妙典の地域の皆さまのご来院をお待ちしております。