日本外傷歯学会に参加して
投稿日:2017年6月25日
カテゴリ:院長ブログ
今回の日本外傷歯学会では主に外傷を受けた歯や顎に関して、どのような対応・処置が適切で予後が良いのか、どのような予防法があるのかなどを、実際の臨床例をもとに学んできました。
乳歯の外傷において一番怖い事は、続けて生えてくる永久歯に少なからず影響を与えてしまう場合があるという事です。
例えば乳歯の外傷により永久歯の歯胚(卵のようなもの)を傷つけた場合、白斑、形態異常、未完成で成長がストップしてしまうなど、さまざまな影響が起こり得ます。
そういったことを予防するため、最近ではスポーツをする子供にはマウスガード(マウスピースのようなもの)を装着する事を推奨している地域もあるようです。
特にアメリカなどの欧米では競技中に相手の子供がマウスガードをつけていないと、自分の子供やチームが危険になるため競技を中止にする事もあるそうです。
ちなみに最近ではスポーツや事故によって歯が脱落してしまった場合に備えて、専用の歯の保存液を保管している学校も増えてきていますので、自分の子供が通学している学校に確認してみるのも良いかと思います。
また、歯の保存液は市販もされているそうなので一家に1セット置いておくのも良いでしょう。
保存液が手元に無い場合は「牛乳」で代用し、絶対に乾燥させない状態で歯科に受診してください。
外傷を受けてしまった場合は出来るだけ早期に歯科医院を受診し、レントゲンで確認・適切な診断・処置について歯科医師に相談する事がとても重要で予後に大きく関与します。たとえ大きく欠けてしまったり、抜け落ちてしまった歯だとしても、すばやく処置を施せば歯を残す事ができる場合もありますので、あきらめずに歯科医院を受診してみてくださいね。
マミー歯科クリニック 副院長 萩原 広明
■ 他の記事を読む■